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サステナブルファッションから考える、私たちでもできる持続可能な地球にやさしい消費行動とは

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リユース・リデュース・リサイクル
サステナブルでもリユース・リデュース・リサイクル

私たちが生活する上で必要とする衣・食・住。その中でも結構身近で選択の幅が広いのが衣類ですが、これらの製造や廃棄が環境問題に大きな影響を与えていることを知っていますか?

環境省(※1)によると、服1着を製造するのに排出される二酸化炭素は500mlのペットボトル約255本分、使われる水は浴槽約11杯分にもなるそうです。凄くないですか?これほど多くの資源を使って製造された衣服なのに、なんと年間約50トンが家庭ゴミとして廃棄されているのです。

消費者庁は2021年12月に、サステナブルファッション・シンポジウム「ファッションから考えるサステナブルな未来~わたしたちができること~」を開催しました。そのシンポジウムの中で私たち消費者がサステナブルファッションに関心を持つには、どんな取り組みが必要かが議論されました。

その内容を出来るだけかみ砕いて説明していきますので、この機会にぜひサステナブルでSDGsなエコ消費活動(言葉はノリでつなげただけなので深く考えないでね)に、目覚めよ!(笑)

サステナブルファッションって、なに?

サステナブルファッションとは「持続可能なファッション」、つまり「生産・流通・購入・廃棄が、自然環境や労働環境に配慮したサイクルを実現しているファッション」です。全然つまってなくて難しいですね。

似たような言葉にエシカル消費やSDGsという言葉もあります。これらの言葉をTVやちょっぴりお高めな雑誌等ではよく見かけるようになりましたが、私たちにどんな事を要求しているのか、特にファッションについてどう向き合ったらよいのでしょうか。

じゃぁ、エシカル消費やSDGsって、なに?

エシカル消費(英語: Ethical Consumption)とは、その商品を購入することで環境や社会問題の解決に貢献できる商品を購入し、そうでない商品は購入しないという選択的な消費行動を指します。日本語表記としては倫理的消費とも表現されます。最も注目されている商品カテゴリとしては、エシカルファッションが挙げられます。

引用元:wikipedia「エシカル」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B7%E3%82%AB%E3%83%AB

上記引用の通り、エシカル消費とは環境・人権に配慮した商品・サービスを選択的に購入するなど、「社会問題の解決に貢献する消費」のことです。フェアトレード認証を得ている商品を積極的に購入したり、地産地消の商品を選択することなどが当てはまります。

持続可能な開発目標(じぞくかのうなかいはつもくひょう、英語: Sustainable Development Goals、略称: SDGs(エスディージーズ))は、2015年9月25日に国連総会で採択された、持続可能な開発のための17の国際目標である。それが『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』(Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development、または単に2030 Agendaとも)という、持続可能な開発のために必要不可欠な、向こう15年間の新たな行動計画が採択された。その中で、2030年までに達成するべき持続可能な開発目標 (SDGs) として17の世界的目標と169の達成基準が示された。

引用元:wikipedia「持続可能な開発目標」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%81%E7%B6%9A%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AA%E9%96%8B%E7%99%BA%E7%9B%AE%E6%A8%99

上記引用でも書かれている通り、SDGsは「持続可能な開発目標」のことで、17の世界的目標が採択されています。多くの深刻な社会問題を国、企業、個人が手を取り合って解決し、全ての人と環境の未来を守ろうとする活動です。

「サステナブル」「エシカル消費」「SDGs」といったこれらの活動は、それぞれ密接不可分の関係であり、私たちの子や孫の未来にとって重要な活動であるとみなされています。

どうしてファッション産業はサステナブルじゃないの?

ファッション産業がサステナブルでないのには、3つの大きな構造的な問題点があるから。

  • 製造工程が多く、グローバルに分業され、生産時間や輸送コストがかかること
  • 原料の大量仕入れと低価格販売により、大量の在庫が発生しやすいこと
  • 消費者がいつでも購入できる環境なので、ゴミとして安易に廃棄処分されること

このためファッション産業、とりわけファストファッションは、地球環境に多大な影響を与えることとなってしまいました。サステナブルファッションを実現する為には、国・企業・個人がそれぞれの立場から問題を考えて解決していかなければ実現は望めないでしょう。

ファッション産業の問題に国はどんな取り組みをしているの?

衣服製造には多大なコストや環境負荷がかかるので、わたしたちが購入した1着を長く着ることは、環境負荷を減らすことにつながります。消費者庁は「消費者行動18のヒント(※2)」を公表し、消費者が衣服を選ぶとき・日々のお手入れ・処分するときの具体的なヒントを紹介しています。

また、SNS発信での「#サステナブルファッション宣言」の投稿を促し、認知活動を強化することで、「サステナブルファッションの習慣化」を目指すアクションにも取り組んでいます。

サステナブルファッションを促進するために、「環境配慮設計ガイドライン」の策定が求められています。日本のファッション産業は、年々市場規模が縮小する一方で、国内で生産される高性能繊維は海外からの評価も高く、「ガイドライン」は今後の市場動向にも大きく関わるでしょう。

ファッション産業の複雑なサプライチェーンや大量在庫を抱える構造の問題など、社会システムの改善に向けて関係省庁と連携しています。

企業や個人ではどんな取り組みができそうですか?

メーカーの取り組みとしては、受注生産方式を採用したり、製造過程をSNS発信することで愛着を促すプロモーションや、原料からこだわったモノづくりを表明するといった、環境意識の高いブランディングをする企業が現れてきています。また、ブランディングだけでなく「リデュース」を意識したメーカーも増えてくるはずです。企業活動としては「リユース」「リサイクル」関連の企業も注目されています。古着をブランド化するなどセカンド・マーケット市場が活発化する事で多様性に富んだサービスが誕生しつつあります。

一方、私たち個人としては購入の際には出来るだけ長く着る事の出来る衣服を必要最低限度の枚数で購入する事を心がけるのが理想でしょう。また、不要となった衣類は出来るだけゴミとして廃棄処分するのではなく、「リユース」や「リサイクル」を意識した個人間での売買(メルカリやヤフオク等)や、リサイクルショップを活用するなどが有益でしょう。

日本の中で先進事例となる自治体を教えて!

実はシンポジウムの会場になった徳島県勝浦郡上勝町は、リサイクル率80%以上を達成した小さな町です。リサイクル率アップ成功の鍵は、資源とゴミの行き先を徹底的に見える化したことでしょう。

例えば、2019年の古布の資源売却金の売上は1kgあたり3円、リサイクルできない布類は焼却処分となり1kgあたり56円の支出と公表しました。(※3 pdf資料より

上勝町の資源回収場は、人が集まる公共施設と同じ建物内にあり、隣にリサイクルショップが併設され、資源回収場に来た人が気軽に立ち寄れる構造になっています。資源サイクルへ積極的に参加させるには、わたしたちに負担を感じさせない仕組みづくりが重要なことを示しています。

私たちはどうすればいいの?

メルカリが行った調査では、消費者が「購入したものの、その後ほとんど使わなくなったモノ」の58.5%が「洋服」で、多くが「衝動買いが理由」という結果になりました。(※4 pdf資料より)

私たちができるのは「安さ」や「トレンド」を基準にして衣服を選択するのではなく、環境負荷の少ない「素材」や「製造方法」で生産されたものを選択し、必要不可欠な分だけを購入することです。

そして1着の衣服をリペアしながら長く使用するか、リサイクルショップなどでリユースを促すこと。そして最後は素材としてリサイクルすること。

それがサステナブルファッションの神髄であり私たちにも可能な、未来に向けた取り組みなのです!

記者:ろこひた/編集:Akihisa.Y

出典:消費者庁/報道資料2021年度

2022年1月12日発表:サステナブルファッションシンポジウム「ファッションから考えるサステナブルな未来~わたしたちができること~」での関係者による活動報告

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