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私たちの工夫次第!「家庭の食品ロス」に取り組もう

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廃棄される素材
廃棄される素材

わたしたち日本人が出している食品ロスは年間600万トンと推計されています。毎日1人当たりお茶碗1杯分が無駄になっている計算なのだそうです。

そのうち私たちの家庭が出す食品ロスは半分近い約46%にもなるんですって。

今のままでは無駄が多すぎだと感じますよね。では私たちは食品ロスを今以上に減らすために何ができるでしょうか。

食品ロスって、なんですか?

「食品ロス」とは、食品廃棄物の中でも「まだ食べられるにもかかわらず廃棄される食品」のことです。

日本の食品ロスは600万トン。これは世界で飢餓に苦しむ8億1100万人(2021年7月発表:国連世界食糧計画)への食糧援助量の1.4倍に相当します(年間420万トン:国連世界食糧計画/2020年)。

総務省が2020年に行った家庭調査によると、私たち一般家庭の支出のうち食費は約27%を占めているそうです。この出費から毎日お茶碗1杯分≒1カ月で30杯分。家族が同居していればその人数分を掛け算した量が、まだ食べられるのに廃棄されている計算になります。ざっと夫婦に子供2人の4人家族で、1カ月に茶碗120杯≒お米60合分≒精米約10kgが毎月捨てられているという事です。

国はどんな取り組みをしていますか?

2019年に「食品ロス削減推進法」が制定され、関係省庁が連携して対策をしています。イベントとして食品ロス削減月間や食品ロス削減全国大会を行ったり、消費者・事業者へ向けて啓発・PR活動を行っているらしいです。でも、あまり見かけたことは無い気がします。

そんな微妙な日本での食品ロス量は、UNEP(国連環境計画)のレポートによれば、世界ランキングで「中程度」と報告されています。しかしながら、廃棄された生ゴミの焼却処分などで発生する二酸化炭素量削減など、別の環境問題も絡んでくることから、更なる努力が必要とされています。

では、海外で食品ロス削減に成功している国は、どんな取り組みがされているのでしょうか。

世界の国々の取り組みを教えてください

アメリカのケース

UNEPのレポートによれば、アメリカでは農務省・環境保護庁・FDA(食品医薬品局)の連携により、高い成果を上げているらしいです。

  • 生産者、事業者、消費者へ安全な食品情報(温度・製造日・消費期限)アプリ提供
  • 食品廃棄対策の優先順位を公開
  • 消費者向けに食品廃棄削減の方法や、期限表示の正しい見方などの情報提供

また、非営利団体への食品寄付に関するトラブルの免責制度を設け、食品寄付を促進させることに成功しているといいます。

EUのケース

EUでは加盟国に対し、食品廃棄防止プログラムの策定、寄付や再分配による廃棄の抑制などを設定し、持続可能な食糧システムへの加速化を行っています。

事業者・消費者へ「Recommendation for Action in Food Waste Prevention」が発表され、食品ロス削減の行動をわかりやすく紹介しています。

例えば、「家庭」「お店・仕事・学校」「カフェ・レストラン・ホテル」などの場所カテゴリーで注意点が提示されていたり、対策主体者「小売業者」「研究機関」「食品メーカー」などに対し、それぞれ「何を」「どのように」と対策方法が明確に示されています。

オーストラリアのケース

オーストラリア政府はSDGs活動の一環として、2030年までに食品ロスの半減を目標としています。

  • ソーシャルプラットホームアプリ「Y Waste」:食品事業者は捨てられそうな料理、食品、植物を登録でき、情報を見て買いたい消費者とマッチング
  • OzHarvest Market:「必要な分を持ち帰り、もし可能なら人に与えよ」の哲学に基づき、登録事業者から提供された余剰食品を、必要な人に無料で渡す店舗

このような活動が身を結び、食品ロス削減の成果をあげています。

じゃあ、私たちはどんな対策をすればいいの?

食べ残し

私たちが家庭から出してしまう食品ロスを減らすために、「食品を捨ててしまう理由ランキング(消費者庁データ)」から、具体的な対策を考えてみましょう。

「1位 食べきれなかった」への対策

まず、「食べ残さない」の意識を持つことが大変重要です。ですが、それだけでは不十分。実際に余ってしまった食品に対し、どんな対策があるでしょうか。

■家庭では「使いきる」を徹底する

  • ご近所でお裾分け、物々交換、購入をシェアをする
  • 余った食品を持ち寄って料理パーティをする
  • フードドライブ活動に参加する(自治体を経由して余った食品を社会福祉施設に提供)

■外食では「食べきる」を徹底する

  • 食品ロス削減に積極的に取り組むお店を選ぶ
  • 食べられる量を注文し、シェアすることも考える
  • お店と相談して、持ち帰ることも検討する(※食中毒に注意)

「2位 傷ませてしまった」への対策

食品を傷ませる事になる直接的な原因は「買いすぎ」「作りすぎ」によって引き起こされるといっていいでしょう。これを回避するには、食材の買い物を工夫する事が重要になります。では、実際にどんな対策が考えられるでしょうか。

  • 買い物前に手持ちの食材と期限を確認し、必要な分だけ買う
  • 食品の保存方法を知り、調理を工夫する
  • 家族の予定や体調をチェックして、作りすぎないようにする

「3位 賞味期限・消費期限が切れていた」への対策

分かっている様であいまいな言葉にこの言葉が入ってもおかしくないですよね?この二つの言葉の正確な意味をおさらいしましょう。

  賞味期限:おいしく食べることができる期限・おいしい目安
  消費期限:期限が過ぎたら食べない方がよい期限

これらの期限を常に意識することが大切です。

  • どの食品が傷みやすいかなどの特徴を知り、期限チェックを欠かさない
  • 残った料理はリメイクして食べきる
  • よい状態で保存をし、そのために冷蔵庫や食品庫の片付けをする

最後に

新鮮な野菜
新鮮な野菜

食べ物は私たちにとって、生命活動を健康を維持する為の重要なファクターです。食べ物として供されるこれらの食材は先人達の智慧と創意工夫・たゆまぬ努力によって、私たちは今その恩恵にあずかっているのです。

しかし、世界を見渡せば、まだ十分食料が行き渡っているとは言えません。私たちは貧困や飢餓に喘ぐ諸国民にもっと配慮していくべきではないでしょうか?

世界中で行われている食品ロス削減の活動は、飢餓・貧困・労働・環境などの問題に少なくない影響を与えています。

未来を変えるための小さくも大切な活動を、私たちの家庭からはじめましょう。

記者:ろこひた/編集:Akihisa.Y

出典:消費者庁/報道資料2021年度

2022年1月31日発表:食品ロス削減ガイドブックを作成しました

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