
「不用品回収を業者にお願いしたら、ぼったくられた」「定額パック料金のはずが、追加料金をとられた」など、不用品回収業者とのトラブルが世間をにぎわせています。
回収を依頼した不用品回収業者とのトラブルを未然に防ぐためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。
この記事ではあくどい手口でぼったくる不用品回収業者の特徴や、実際に頼むならぜひ利用したい自治体回収と民間回収について、それぞれのメリットとデメリットを比較しながらご紹介します。
頼んではいけないあくどい不用品回収業者の特徴は?
悪質業者の可能性が高い不用品回収業者の特徴は5つあります。
無料回収のチラシを配り、トラックで巡回しながら不用品を回収したり、空き地で持ち込みの回収をしている業者は注意してください。
粗大ゴミの処分には本来費用がかかるため、無料で回収できるはずがありません。
不法投棄や転売など適切な処理が行われていない可能性があります。
家庭の廃棄物を回収できるのは「一般廃棄物収集運搬業の許可」を持つ業者です。
「産業廃棄物処理業の許可」で家庭の不用品を収集運搬するのは違法行為です。
また「古物商の許可」でも不用品を買い取ることは出来ても、収集運搬するのは違法です。
必ず「許可」の内容を確認しましょう。
許可を持たない業者との取引はトラブルの種になります。
あくどい業者は回収する個数やサイズ、間取りなど細かくチェックせず、ざっくりとした見積もりを提示して交渉してきます。
これで十分かの様な安心トークであなたに認諾を求めます。
これは、当日にいかにも不測の事態だから追加費用が発生したと見せかけるための布石です。
例えばトラックに積める量を超えたとか、法定リサイクル費用がかかるとか、別途運搬費が必要とか、事前にわかるはずのものでも追加料金を請求する手口を使います。
払わなければ、積み降ろし費用やキャンセル料を要求する悪らつな業者も。
あくどい業者は常にトラブルと隣り合わせであるため、証拠となる物を渡そうとしません。
回収運搬の明細や領収書を発行しなかったり、領収書に連絡先を記載しないという荒業をかます業者も。
おかしいなと感じたら自治体の相談窓口や消費者ホットライン「188」などに相談しましょう。
チラシや回収トラックで営業を行っている業者に多いケースですが、会社ホームページがなかったり、明らかに手抜きで文字と写真が適当に並べてあるだけの業者は警戒した方が良いでしょう。
また、連絡先が携帯電話やフリーのメールアドレスだけの場合も警戒した方が無難です。
なお、業者の提示する名称・住所・連絡先がウェブサイトやチラシと同じかどうかもチェックしておきましょう。
民間の不用品回収業者を使うメリット・デメリット
民間業者の大きな特徴は、電話1本ですぐに申し込みができ、すぐに取りに来てもらえるスピード回収です。
業者によっては買取サービスもあり、家電やパソコンも引き取ってくれます。
業者が引き取りに来てくれるため、大量の不用品がある場合は便利でしょう。
民間業者に頼むと、自治体で処分するよりも割高な料金がかかります。
料金については各社それぞれの基準があるため、比較検討が必要となり手間もかかります。
また、あくどい業者もいるため、注意して業者選びをする必要があるでしょう。
自治体の粗大ゴミ回収を使うメリット・デメリット
自治体の粗大ゴミ回収センターに頼むと、民間業者と比べて処分品1個あたりの回収料金が安く済むのが特徴です。
自治体から料金表が提示されていて、固定式なので追加料金がかかる心配がありません。
自治体が責任をもって回収してくれるため、安心して預けることができます。
粗大ゴミ回収センターの受付は平日の指定された日のみで、指定場所まで持ち込むと処分料金が安くなりますが、運搬の手間がかかるでしょう。
各家庭への引き取り予約も時期によっては取りづらく、引き取りまで時間がかかる場合もあります。
引き取りを予約した場合は点数に上限があり、持ち込みよりも高い料金となるため注意してください。
自治体で家電4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)は処分できないため、粗大ゴミとは別の場所への連絡が必要です。
そのため、粗大ゴミ処分と家電処分を合わせると幾日もかかるため、手間だと感じる方もいらっしゃるでしょう。
会社・店舗の粗大ゴミ、不用品は対象外で、産業廃棄物を取り扱う業者に連絡しなければなりません。
わたしたちが気をつけることは?

民間業者に依頼する場合は、あくどい不用品回収業者の特徴を備えていないかチェックしましょう。
また、公式サイトに「定額パック」「積み放題」などの安い料金が書かれていても、すぐに申し込まないようにしましょう。
複数の業者から見積もりをとり、追加料金がかからないか事前に確認してください。
特に引っ越しのときは大量に粗大ゴミや不用品が出るため、注意が必要です。
余裕をもって検討する時間をつくり、速い・安いだけで判断せず、トラブルにならない業者を選択しましょう。
まとめ
あくどい手口でぼったくる不用品回収業者の特徴や、自治体回収と民間回収についてそれぞれのメリットとデメリットを対比しながらご紹介しました。
もし不用品回収を民間業者に依頼する場合は、必ず複数社に見積もりを依頼しましょう。
その際、回収内容や追加費用の可能性についても確認しておくことが重要です。
依頼する前に不明点を解消し、ごまかし感がある業者とは契約しないこと。
他よりも見積もりが安いからといって違法回収をするあくどい業者を使わないように注意しましょう。
違法回収を行う業者(無料回収業者に多い)は、回収した不用品を不法投棄したり転売したり海外へ違法輸出を行う可能性が非常に高いのです。
あくどい業者を根絶するためにも利用しないようにしましょう。
記者:ろこひた/編集:Akihisa.Y
出典:消費者庁/報道資料2022年度


